WWDC18に参加した
6月4日〜8日にカリフォルニア州サンノゼで開催されたAppleの開発者向けカンファレンス、WWDC18に参加してきた。WWDCは今回が初めての参加で、他では得がたい経験をたくさんすることができた。 今回、渡航準備をするにあたって以前WWDCに参加した方のブログ記事を参考にさせてもらったので、この記事もこれから参加する方に役立つ内容にできたらと思う。
良かった事
WWDCのお祭りのような雰囲気を生で体験できる、最新の情報を現地で得ることができるというのは魅力的だが、以下のような点が現地に行ったからこそできた経験だと感じた。
- Appleのエンジニアに直接質問できる
- 他のエンジニアと交流できる
- 情報収集のアンテナを得た
- 業務にとらわれない集中した時間
Appleのエンジニアに直接質問できる
会期中はAppleのエンジニアに直接質問できるラボが開催される。仕事で解決できず困っていた事象について相談しに行ったところ、あっさりと解決してしまった。技術的な質問以外にも、アプリのデザインに関するアドバイスを受けられたり、初心者向けのラボもあり、Appleのエンジニアに直接質問できる貴重な機会だった。後述するtry! Swift San JoseでもSwiftコンパイラチームのエンジニアから直接手ほどきを受けることができた。
他のエンジニアと交流できる
現地で沢山のエンジニアと知り合うことができた。技術的な会話をしたり、普段どのように開発をやっているかを話したり、情報交換をした。話を聞いたところ多くのエンジニアが会社負担、業務扱いでWWDCに参加していて、そういう文化がもっと当たり前になればいいと思っている。ちなみに僕も今回の渡航費と参加費は会社に負担してもらった。
情報収集のアンテナを得た
オフィシャルのドキュメントがなんだかんだ一番参考になるということ、WWDCのビデオをちゃんとチェックすれば詳細な情報を得ることができるということを改めて実感した。普段ついQiitaやStack Overflowを見がちなので、一次情報をしっかり確認する癖をつけたい。
業務にとらわれない集中した時間
人によるとは思うが、普段1つの技術について突き詰めて考える長い時間を確保するのは難しいと思う。普段の業務だったり、生活に関するあれこれだったり。そういうものにとらわれずに色々考えを巡らせたり、新しい技術を試す期間を持つことができるというのはとても貴重なのではないか。
準備と現地での過ごし方について
航空券
渡航の際の航空券について。当選が決まり次第なるべく早く押さえた方が良い。僕はHISでLA経由のチケットを手配してもらった。またアメリカへの渡航に際してはESTAの登録が必要になる。これは申請から登録まで少し時間がかかるので早めに登録を行っておくと良い。インターネットで簡単に申請できる。
宿
世界中から開発者がサンノゼに集まるので、これも当選が決まり次第なるべく早く押さえた方が良い。当選してから数日後に探し始めたが目ぼしいホテルはほとんど埋まっており、Airbnbで予約した。宿泊した場所は会場から車で10分程度のところだったが、とても綺麗で過ごしやすかった。必ずしもホテルが良いとは言い切れないように思う。会場から近い方が楽なのは間違いない。
移動手段
現地で会った人たちでは、UberやLyftを使っている人が大多数だった。僕はレンタカーを手配したが、アメリカで運転するのはとても神経を使うし、借りるにもそれなりのお金がかかる。滞在の後半はUberを何度か使ったが、すぐに来てくれるし料金は安いし、すごい体験だった。
ちなみにレンタカーを運転する場合は国際免許が必要になる。免許センターに行けば、手続きだけで即日発行することができる。
インターネット環境
iijmioの海外旅行用のSIMを事前に契約していったが、結果的にはあまり筋が良くなかった。早々に容量が足りなくなり、AT&Tのショップに足を運んでSIMを契約した。国内でT-Mobileのツーリストプランを契約してきていた人もいた。 ちなみにWWDCの会場はWi-Fiが飛んでおり、普通にインターネットができる。作業スペースも大きく確保されていて、そこに行けば有線でネットワークを使うことができる。
持ちもの
発表された新しいOSをインストールするために、以前使っていたiPhone 5s, 6sを持って行った。それ以外は Quoraの記事 を参考に荷造りをした。また会場内はかなり強めに空調が効いていて、夜は冷えるので、春秋に着るぐらいの上着は持っていくとよい。
お金
サンノゼはほとんどの店がクレジットカードに対応しており、現金を使う機会はあまりなかった。クレジットカードがあるならば、不測の事態に備えて幾らか持っておくくらいで問題ないと思う。
日程、レジストレーション
WWDC本編は月曜から金曜までの開催となる。入場のためのレジストレーションは開催前日の日曜から毎日可能だ。月曜は朝からKeynoteがあるため、Keynoteで良い席を確保するために早朝から並ぶなら、日曜日に必ずレジストレーションしておくことを勧める。
周辺イベント
WWDC開催期間中は周辺で様々な技術イベントやミートアップが開催されるので、事前に調べて参加登録しておくと良い。僕は最終日の金曜は try! Swift San Jose に参加した。try! Swift San JoseではSwift open source projectにコントリビュートするというワークショップが行われ、以前からSwiftコンパイラのコードを読んだりしていた自分としてはとても興味が惹かれるイベントだった。AppleのSwiftコンパイラチームの方や日本人のメンターの方に質問しながら、Swiftコンパイラにコントリビュートすることができた。この時の話については別エントリでもう少し細かく振り返ろうと思っている。
またカンファレンス以外に、WWDCで渡航した日本人エンジニアのミートアップや、現地で働く日本人エンジニアの飲み会に参加させてもらう機会があった。こういった場で多くの新しい出会いがあったので、積極的に参加すると楽しいと思う。
おわりに
今回、幸運にも当選したことや家族や職場の協力があって初めてWWDCに参加することできた。来年以降ももし機会があればまた参加したい。